2016年11月11日金曜日

ファンタジィ + グルメ・コミック 九井諒子 「ダンジョン飯」

2016年の「このマンガがすごい!オトコ編」の1位になった風変わりな冒険ファンタジィ・コミックが、九井諒子さんの「ダンジョン飯」です。

突如出現したダンジョンの奥深くには、一千年前に滅亡したはずの黄金の王国が古の魔術師により囚われているという。

その邪悪な魔術師を滅ぼし王国を解放した者には、その財宝全てが与えられると告げられた事から、国中から財宝目当ての冒険家たちがこの地に集まり、ダンジョンに巣食うモンスターを退治しながら地下深くを目指す。

凶暴なレッドドラゴンに襲われ、妹の僧侶ファリンを食べられてしまった戦士ライオスは、食料も装備品も不足している中で、ファリンを救うために再度ダンジョンに向かうが、食糧不足を解消する手段として思いついたのが、倒したモンスターたちを食料として利用することだった。


ダンジョンを進むRPGゲームのような設定のファンタジィでありながら、そこに架空の食材を使ったグルメ・マンガの要素を加えて、仲間たちの滑稽な会話などが楽しいコミカルな作品です。

現実には誰も食べたことがないし、それどころか永遠に食べられない食材であるスライムやバジリスクやマンドラゴラなどを料理するマンガで、これが意外と美味しそうに見えるのが笑える。ただ単に食べることがメインのグルメ・マンガというよりも、全体的にはゆるい雰囲気の冒険ファンタジィで、この雰囲気がまたいい感じです。

それぞれ個性的なキャラクターと、奇抜なモンスターと、おかしなアイテムがユニークで、ユーモラスで独特のアイディアが素晴らしいです。

これからどんな風に展開していくんでしょうかね?見当も付きませんが楽しみです。






2016年11月10日木曜日

貧しい天才少年の成長を描いた感動ストーリー 一色まこと「ピアノの森」

音楽をテーマにしたマンガは沢山ありますし、傑作も多いと思いますが、中でも私が特に気に入っていて、何度読み返したか分からない作品が、一色まことさんの「ピアノの森」です。

全26巻のコミックですが、この作者は筆が遅くてなかなか先に進みません。それでも楽しみにしていた完結編がやっと出てスッキリして、また最初から読み返しました。それも何度も・・・。

私が読んだのは紙のコミックですが、これは家族のものなので、私はKindle版を揃えていこうかと思っています。それくらいの価値はありそう。

物語は「森の端」という歓楽街で街娼の子として生まれた少年・一ノ瀬海が、同じ小学校に転校してきた日本有数のピアニストの息子・雨宮修平と親しくなった事から、事故でピアノが弾けなくなった音楽教師の阿字野壮介の指導を受けて逆境の中でピアニストとしての道を歩む姿を描いた作品です。

どこかユーモラスなところもありますけど、聴衆を惹きつけて離さない一ノ瀬海の演奏が日の目を見ていく過程に素晴らしい感動があり、音楽に打ち込む人たちのそれぞれの姿にも、家族のあり方や人と人との出会いが魅力的で、愛を感じる作品です。

好みはあると思いますが、私はこのマンガが大好きだし、人にもおすすめしたいですね。