2016年3月9日水曜日

日本的な幻想譚が静かに展開される 漆原友紀「蟲師」

今日は雨がしとしと降っています。

こういう日には、静謐な雰囲気のマンガを、ゆったりとコーヒーでも飲みながら読みたい気分になります。

漆原友紀さんの蟲師 は、そんな気分の日に読むに、ピッタリという気がします。

この作品では、江戸末期から明治初期をモデルにした架空の時代の日本を舞台にして、とても日本的な味わいの幻想的な物語が語られていきます。

人間と自然が一体となって暮らしていた頃、動物でも植物でもない不思議な生き物「蟲」は、自らの本能に従って生き、時には人に取り憑いて災難を巻き起こしたり、または特別な能力を与えていた。

そうした「蟲」と人間との間で起る不思議な出来事を、「蟲」を調べ、人から解放する事を生業としている蟲師ギンコを主人公にして描いた、日本のファンタジィというか日本昔話のような雰囲気の、静かで落ち着いていて、時には怖い作品です。


私がまだ子どもだった頃、親戚のお年寄りから疳の虫という子どもに悪さをする虫がいると聞かされ、私は一種の比喩だと思っていましたが、友人は「疳の虫というのは本当にいるんだ、オレは見た」と話していました。

本当にそういう存在がいるかどうかは分かりませんけど、人智では計り知れないモノがこの世にはいる。そういう気持ちで暮らす方が自然を敬う気持ちになれて、ある意味豊かなのかも知れませんね。






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